【新唐人2015年04月09日】3月の末、友人とモンゴルへ旅行に行ったある中国人がモンゴル人にひざまずかされました。この屈辱的な動画と写真はネットで広まり、大きな物議を醸しました。旺盛な消費力を持つ中国人は、なぜ海外で歓迎されるどころか、逆に嫌われるのでしょうか?
モンゴル人にひざまずかされた男性が「新華社」に語った内容によると、3月28日、彼は中国人やモンゴル人の友人数人とモンゴルのヘンティー山脈を訪れました。彼が最初に山頂に上ると、30人ほどのモンゴル人が座っていましたが、突然、そのうちの1人が「中国人がいる」と叫びました。すると、彼はすぐにモンゴル人7~8人に囲まれて押し倒され、雪の上でひざまずくよう命じられました。そして、あとから来た彼の友人がモンゴル人と話し合い、ようやく彼は立つことを許されました。
報道によると、加害者はモンゴルの過激派民族主義団体のメンバーでした。
当時、その様子を撮影した観光客が写真や動画をネットに載せると、大きな波紋を呼びました。
駐モンゴル中国大使館の職員はこの件について、偶発的なケースだと述べ、モンゴルに対してすでに加害者を厳しく罰するよう求めたと語りました。モンゴル側も加害者の法的責任を追及すると表明しましたが、専門家からは、事件の根本的な問題を重視するべきだとの意見が出ています。
北京大学モンゴル研究センターの王浩(おう こう)教授がメディアに話した内容によると、近年、留学、ビジネス、鉱山開発、観光の目的でモンゴルを訪れる大陸の中国人が増えており、地元では仕事が中国人に奪われているとの不満も聞かれます。また地元の習慣を軽んじたり、豊かさをひけらかしたりする中国人がいるほか、中国人による環境破壊、詐欺行為などがモンゴルメディアに暴露されたあと、地元では中国人へのイメージがさらに悪化したそうです。
海外旅行をする中国人は、相手国で相当なお金を使います。にもかかわらず歓迎されるどころか、逆に排斥されるケースが絶えません。例えば今年2月、タイの有名なお寺、ワット・ロンクンは中国人観光客に対して、新設のトイレの使用を禁じました。また今年3月、中国人観光客は韓国の首都、ソウルのある大学に中へ入ると、大声で騒いだほか、女子学生を隠し撮りし、その写真をアダルトサイトに載せたため、大学側から校内に入ることを禁じられました。
中国問題研究家 張健さん
「現在、出国者は急増しており、中国語のサービスのほか中国語表記も増えています。例えば、勝手に痰を吐くな、大声で騒ぐな、路上で用を足すな、トイレットペーパーを持っていくな等。ここまでされるのは中国人が仁義礼智信などモラルを失ったからです」
中国人観光客が海外で歓迎されない根本的な原因は、中国共産党に他ならないとの指摘があります。
時事評論家 藍述さん
「中共は共産主義の上に築かれた政治体制です。伝統文化が真に存在することを許しません。結果 中国社会は文化や価値を失い、金しか残っていません。金さえあれば偉大なのです。とても粗野です。海外でも下品な行為をします。5000年の伝統を持つ国の礼儀のかけらもないので、嫌われています」
最近出版された「歓迎されない中国人」の著者で、政治評論家の陳破空(ちん はくう)さんは、ラジオ・フランス・インターナショナルの取材を受けた際、中国人はすでに変異した東方人になったと指摘しました。公共の場所でも大声で話し、ひけらかすのを好み、自画自賛するなど、つつしみがないからです。その反面、お金を稼ぐためなら手段を選ばなかったり、車にひかれた幼い少女を何人もの通行人が見殺しにしたりするなど、他人に対しては無関心かつ冷酷です。
陳破空さんはまた、中共は周りの小国をいじめる一方でロシアのような大国を怒らせることはしないと指摘します。中国の貨物船がロシアに砲撃され、500発以上の砲弾を浴び、船員8人が死亡した事件では、中共の反応は控えめでした。中国人は何かをする前にリスクがないかどうかを考え、何よりも保身を第一に考えます。
中国問題研究家 張健さん
「もし思想が中共の枠をはみ出したら、反対派のレッテルを貼られ、迫害されます。洗脳班や収容所に送られ、逮捕され有罪になり、何もかも失います。中共の体制化では、大部分の国民がこの種の圧力に屈しています」
ネットには、中国に反対することと中共に反対することの違いをしっかり認識するべきだとの意見があります。中国共産党が育てようとするのは、共産党に忠実な市民であり、独立した思考を持つ市民ではないと言います。
新唐人テレビがお伝えしました。
http://www.ntdtv.com/xtr/b5/2015/04/07/a1189278.html(中国語)
(翻訳/河合 ナレーター/水田 映像編集/李)